今回の参院選の結果が出たところで、柄にもなく考察してみたいと思います。というか「東北人、すげえな~」というのが率直な感想です。
東北地方の選挙区の結果は6議席中4議席が野党系でした。3年前は6分の5でしたからそれに比べたら後退という見方もあるのでしょうが、自民党は苦戦するものの過半数獲得は間違いないと言われる状況での話です。
東北、特にも岩手・宮城両県にとって震災復興を除けば最大のテーマはILC誘致だと考えているのですが(異論は認める)、そうだとすればここは政府与党の力にすがるのが必然的な流れと予想される中での、この結果。私はここに東北人の気骨・気概を見た感じがします。
日本の国益を考えると国を挙げてILCの誘致実現に取り組むべきだと思うのですが、そこで権力をちらつかせるところが残念ながらどうしても見えてしまうのが今の自民党です。イージス・アショア配備における秋田県の方々見せた態度も、これに類するものだと思います。そういったところにむしろ反発を覚えて出された、東北人の大半の総意が今回の選挙結果ではないのでしょうか。
岩手県で選挙というと「小沢一郎氏が…」という話に毎度なるのですが、これってもう一個人の影響力の話じゃないと思うんですよね。岩手だけじゃなく宮城でも野党系。そもそも東北地方全体的が影響下にあるわけでもないですから。
古くはアテルイたちの抵抗に始まり、九戸政実の乱や戊辰戦争。戦後ではサントリーに対する不買運動など、様々なところで垣間見える西高東低や中央に対する格差など、長年に渡って蓄積されている反発心が芽を出した、というのは言い過ぎでしょうか…
今回の選挙結果について思うところがもう一つあります。それは「N国」、NHKから国民を守る党の比例での議席獲得です。春の統一地方選で躍進したとはいえ、まさか議席を獲得するなんて全くの想定外でした。誰か予想した人、いましたか?(いたら、すいません。)
これは「NHKをぶっ壊す!」という簡潔明瞭なワン・イシューだったというだけでなく、既存の政党に対するアンチテーゼを国民が求めた、ということの明確な現れなような気がします。これは、れいわ新選組に共通する部分です。
なんとなく、政治や政治家に対する思いが変わりつつあるのではないか、そんなことも感じました。