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奥州市における今後のILCに関する取り組みについて

ILCについて少し前の記事ですが、バタバタしてコメントするタイミングを逃してしまったので、今更ですけど。

 

ここにきてILC誘致が簡単ではないことがはっきりしました。議員連盟を結成して推進してきた奥州市議会もスタンスを改める必要があると感じます。

 

誘致を断念するわけではないのですが、取り組み姿勢を変えざるを得ない状況になったことも事実です。

 

記事中でも指摘されていますが、他分野研究者への理解を促す取り組みの不十分さはずっと感じていました。これまで議員として様々な講演を受ける機会などでそのことを私も質問してきたのですが、どうも的を得ない回答ばかりでした。

 

例えば、岩手県国際リニアコライダー推進協議会が昨年開催した講演会において「既存の電力で対応可能ということだが、カーボンニュートラルが求められる世界的潮流の中で、果たしてそれだけでいいのか。他の学術分野や世界的な理解が得られ難くなるのでは。」と質問したところ、「建設予定地域の供給量で足りる。また調整も可能。それに加えて技術開発や、放熱の利用を進めていく。」とのことで、私の聞き方が悪かったのかもしれませんが、イマイチしっくりきませんでした。

 

その前にも、他分野への働きかけについて尋ねたことがあったのですが、「大丈夫」で終わっていました。それが、この結果です。

 

不安要素を解消するためにも、2019年のブラックホールの撮影成功が発表された後の一般質問では、「ILCに偏らない、様々な学術分野の振興を掲げるまちづくりをしていくことが、最終的にILC誘致につながるのでは。」「地方開催の方針が定められた日本学術会議の開催を他自治体と連携して誘致しては。」ということも提案してきましたが、実現しませんでした。

 

奥州市として、ILCに関して今後どのように取り組んでいくべきなのか。それは「ILCが来ても来なくても、外国人の方が住みやすい、訪れたくなるまちを作っていく」ことだと私は思います。国際交流協会のご活躍によって医療通訳も充実に向かっておりますし(ご苦労をおかけしてます)、外国人向け防災計画の策定なども進んできています。多文化共生の活動も盛んですの、そういったことをより充実させ、さらに外に向かって発信していくことが重要だと考えます。

 

もう一つ。1月の一般質問で大豆の生産拡大を取り上げたのですが、大豆であったり羊や鶏肉は宗教の制限を殆ど受けないタンパク質です。奥州市で生産されるこれらの食材を活用した料理をもっともっと取り上げて、「食の国際都市」になれるくらいを目指したいものです。