(長文)気になるニュースを見かけたので。
『SDGs陰謀論』はこれまでもありました。この記事の中でも「誰かが陰で儲けている」ような若者の声があります。この「陰で儲けている」という表現について、「陰じゃなくて、表立ってビジネスにしてるじゃね?って、むしろ、それで良くね?」っていうのが私の率直な感想です。
SDGsは「持続可能な開発」、つまりは「持続可能な経済=ビジネス」です。誰かの無償の行為によって成り立つものではありません。無償や犠牲だけではいつか必ず限界がきます。これまでの経済の在り方が誰か(または地球)の犠牲の上に成り立ってきたものが多かったのですが、それに対して「持続性をもたせよう」という動きになったというのがSDGsへの私の一つの解釈です。
ちょっと脱線しますが、私は「無償」とか「(無償)ボランティア」という言葉が大嫌いでして(笑)、「それって、その人の善意で成り立っているのであって、その人がいなくなったら終わりだよね?」という感覚が根底にあります。「その人がいなくなったら終わり」つまりは持続性がないわけですね。
「誰かが儲ける」だけのシステムはいつか必ず限界を迎えます。その点を改め「誰もが損をしない」システムを考える、そこがSDGsのポイントだと思います。
全世界で一斉に、それこそ御題目を唱えるように見えることはまさに宗教チックでそこに陰謀性を感じるというのはわからなくもないのですが(私もSF・ファンタジーが好きなので)、やはりまだまだSDGsに対する説明や、実際的に目に見える取り組みが不足している、ということなのかもしれません。
奥州市でも昨年度、「SDGsの考え方を奥州市としてどう捉えるべきか?」というところを落とし込んだ「奥州市版SDGs」を作成して、今年度から始まる総合計画後期基本計画にも反映させています。具体的にそれがどういう結果をもたらしたのか。それを検証していくのが議会の役割ですので(提言したのも議会)、昨年度の決算認定が終わったばかりですが、次のステップに向けて取り組んでいかなければなりません。「奥州市としてSDGsに取り組んだ結果がこうでした」という具体的な成果を示していくことが、今後の推進につながると考えます。